現代社会ではスマート家電と呼ばれるIoT製品によって日常生活の利便性をより一層向上させる事が出来ます。スマート家電は消費者からの関心も高く、大きなビジネスチャンスになり得ると言って良いでしょう。スマート家電は種類も豊富となっており、これから参入しようとする企業にとっては選択肢が悩ましいところです。今回は新規での開発着手にもおすすめの人気スマート家電アイテムを紹介していきます。
スマート家電の概要
スマート家電とはスマホと自宅の家電をインターネットで接続し、従来の機能に加えて更なる利便性向上を図った製品です。モノとインターネットを繋ぐIoTの一種であり、開発の流れは世界中で加速しつつあります。スマート家電は家事の負担軽減や電気代節約といった効果が期待され、家庭での活用が広がっている製品です。多くの製品ではユーザーごとにフレキシブルな設定が可能なため、幅広いニーズに対応している点も魅力となっています。
リビング周り
エアコン
四季によって温度・湿度の変化が激しい日本では、快適な日常生活を送るためのアイテムとして重要な役割を担っているのがエアコンです。エアコンをスマホと連動させてスマート家電にすると、スマホからエアコンの遠隔操作が可能になります。例えば帰宅時中に電源をONにして部屋を冷やしておく、出かける際にうっかり切り忘れたエアコンの電源を外から切るといった機能が実装可能です。他にもスマホのタイマーやセンサーと連動させれば幅広い機能に応用出来ます。
掃除機
自律型のお掃除ロボットもスマート家電化されている製品が出回っています。スマート掃除機はスマホからの遠隔操作によるスイッチのON・OFFはもちろんの事、本体にカメラを搭載すれば出先からでもスマホで室内の様子をチェック可能です。家具にぶつかって稼動が停まってしまいがちなロボット掃除機ですが、スマート家電にする事で製品としての弱点を上手く克服出来るでしょう。
冷蔵庫
冷蔵庫をスマホと連携させると、庫内温度や製氷機能を外部から設定出来るようになります。専用アプリに食材の賞味期限を登録しておくと、期限が近づいている食材をスマホに通知する機能を備えている製品も多いです。重量検知によって在庫を管理して、量が少なくなった食材をスマホに通知してくれるものもあります。
洗濯機
スマート家電の洗濯機はスマホから残りの洗濯時間を確認出来る、終了時にスマホへ通知を送るといった機能が実装されています。洗濯コースや投入する洗剤量の調整もスマホから行えるものも多く、何かと忙しい現代人にとってはありがたい製品です。もっと機能を突き詰めるのであれば、運転履歴や洗濯物・洗剤の量などのデータを分析して節約に活かせるようにすると良いでしょう。
リモコン
IoT製品は基本的に家電そのものがIoTに対応している必要があるため、家電をスマート化させるために買い換えるという人も少なくありません。確かにスマート家電ならではの機能をフル活用するのであれば、IoT対応の製品を購入するのが有効な選択肢でしょう。しかし手軽にIoTの利便性を体感するのであれば、スマートリモコンと呼ばれるアイテムが人気です。スマートリモコンはスマホからの電波を既存家電のリモコンとして利用出来るようにします。つまり、スマホとスマートリモコンのセットがあればスマホ1台で家電のリモコン操作を賄えるのです。比較的小型のスマート家電なので、初めて開発に乗り出す企業にもおすすめと言えるでしょう。
エンタメ系
テレビ
昨今市販されているテレビはIoT対応のスマートテレビが主流となっています。スマートテレビでは地上波や衛星放送の他にも、スマホを接続してインターネット上の動画サイトを大画面で視聴する事が可能です。テレビ局との双方向の情報通信によってリアルタイムで参加型のコンテンツを楽しめるのも魅力と言えます。
ブルーレイレコーダー
ブルーレイレコーダーとスマホを連携させて、スマホから録画予約を可能にした製品も人気です。録画した番組をスマホに送信出来るようにすれば。ユーザーは場所を選ばずにお気に入りの番組を楽しめるようになります。
スピーカー
ユーザーの音声に反応して様々なサービスを提供するのがスマートスピーカーです。例えば「音楽を流して欲しい」「情報を検索したい」「天気を調べたい」といった要望を、ユーザーの掛け声1つで実行してくれます。料理や洗濯など手が離せないタイミングでも時間をムダにせず生活出来る点がメリットです。SNSとの連携機能を備え付けておけば、音声認識によるメッセージ送信や通話も可能になります。機能の拡張性が広く、自社のオリジナリティを出しやすいという意味でおすすめです。
セキュリティ
防犯カメラ
スマホからの遠隔操作や映像チェックを可能としたスマートカメラも、需要が高まっている製品の1つです。防犯面での心強さも大きなポイントですが、小さな子どもや高齢者の見守りツールとしても有効活用されています。
人感センサー
スマート家電の人感センサーは赤外線の温度感知で人の出入りをチェックして、動きがあった際にスマホへ通知します。カメラ同様に防犯や見守り目的で購入する消費者が多い製品です。防犯カメラよりも比較的ハードルが低いので、スマート家電のセキュリティ分野に参入する場合におすすめと言えます。
鍵
自宅や窓の鍵をスマート家電化した製品を一般的にスマートロックと呼んでいます。物理的な鍵を必要とせず、スマホからの開錠・施錠が可能です。履歴を確認出来る仕様にすれば鍵のかけ忘れ防止にも繋がり利便性が向上します。開発時にはターゲット層を考えて設置工事の有無と機能面の絞り込みを検討しましょう。
スマート家電のジャンルは様々!自社の得意分野を活かして製品を開発しよう
日常生活に密着した家電は消費者のニーズも多種多様ですが、裏を返せばそれだけビジネスチャンスの間口が広いとも言えます。自社の既存事業で培ったノウハウを活かせば、クオリティの高いスマート家電を開発する事が出来るでしょう。既製品の機能や仕様を参考にしつつ、自社のオリジナリティを打ち出せるアイディアを盛り込んでみてください。
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