IoTデバイスとは?分野別の活用事例をご紹介します

IT技術を使って生活を豊かにする取り組みは、さまざまな企業がしのぎを削って行っており、技術革新のスピードも上がっています。その恩恵を受けているものの一つが、IoTデバイスといえるでしょう。IoTとは、またIoTデバイスとはどのようなものなのでしょうか。多様な使い方が期待されるIoTデバイスの活用事例や、生み出されてきたサービスについて取り上げます。

目次

IoTデバイスとは?

IoTは、英語の「Internet of Things」の頭文字をとった言葉で、日本語では「モノのインターネット」といわれます。今までインターネットに接続されていなかった、身の回りにあるさまざまなモノに通信機能を持たせ、ネットワーク上にあるサーバーやクラウドサービスに接続することで、新たなサービスや価値を生み出していく仕組みが、IoTです。
IoTデバイスとは、IoTに使用される機器類を指します。ネットワーク通信に必要なIPアドレスを持ち、インターネットに接続できる機器全般をIoTデバイスと表現します。IoTデバイスの役割は主に3つあります。その一つは、モノや空間などの情報を検知するセンサー機能です。GPSや計測機能を持つセンサーやカメラを使うことで、リアルタイムにモニタリングしてモノの状態を把握するとともに、異常検知もできます。また、情報の送受信もIoTデバイスが持つ役割です。5Gの登場で、より高速に遅延なく送受信できる機能がIoTデバイスに求められています。加えて、情報を処理して分析する機能は、特にネットワークの末端で使われるデバイスに必要とされます。

IoTデバイスの活用事例

IoTデバイスにはいろいろな種類があり、使い方も多様化しています。こちらでは、身近になったIoTデバイスに加え、業界を挙げて取り組んでいるケースを分野別に取り上げます。

IoTデバイスが身近に使われている事例

最も身近に感じるIoTデバイスは、スマートフォンやタブレットといえるかもしれません。監視カメラや監視センサーは、設置されている場所の画像や温度、稼働状況などをインターネットを介して常時取得できるIoTデバイスです。モノの状態を把握できるIoTデバイスには、スマートウォッチやスマートグラスもあります。近年では、遠隔からモノを操作できるIoTデバイスも増えています。例えば、外出先から家のエアコンを操作したり、照明をつけたり消したりできるものが出てきています。スマートロックは住宅や車に設置されることが増えましたが、カギを使わずに施錠管理ができるので、防犯面でも効果的とされます。

医療分野

医療の基本は対面での診察や治療ですが、過疎地域など医療リソースが不足しているところでは、IoTデバイスを使った医療サービスの提供が始まっています。カメラやロボットを使い、遠隔から診察したり、手術を行うことも可能になりました。特に遠隔手術は、執刀の際にメスなどの機器がどれほどの圧力をかけているかを検知できるセンサーが開発されたこと、法改正により情報通信機器を用いた医療行為が認められたことが普及を後押ししています。

製造分野

自動車産業では、自動運転技術の実現にIoTデバイスが一役買っています。自動運転には、道路状況や速度、車間距離などの情報を常時取得して処理できるセンサーが用いられています。製造現場では、「スマートファクトリー」化が進んでいます。カメラやセンサーを搭載したIoTデバイスにより工場内部全体を把握し、機器などの異常検知が容易にできるようになった結果、生産性や製品品質が向上しています。さらに一歩進んだ取り組みをしているメーカーでは、生産設備のデータをリアルタイムに取得するプラットフォームを開発し、機器類の稼働監視を自動化しました。このことにより、製造工程自体を自動化し、生産効率をアップさせつつ、人件費などのコストダウンも実現しています。

運輸分野

運輸の分野では、自動倉庫にIoT技術が使われています。品物の入出庫をオートメーション化する自動倉庫では、ID情報を埋め込んで読み書きができるRFIDタグをつけることで、大量の資材の中から必要なものを最短時間で取り出すことが可能になり、管理工数の大幅な削減に成功しました。大手運輸会社では、対面で行っていた運転手への点呼や運転日報の作成を、運転手や乗務員が「スマート点呼」と呼ばれるアプリにタッチ入力し、管理者にデータを送信することで、工数削減を実現させました。この取り組みはペーパーレスで行えるので、コスト削減にもつながっています。

IoTデバイスの活用事例から学べる使い方やサービスの展開

身近にあるさまざまなモノをインターネットにつなぎ、新しい価値やサービスを生み出しているIoTデバイスの使い方は多様化しています。スマートフォンや監視カメラなど、日常生活に溶け込んだものもあれば、医療・製造・運輸業界が一丸となって取り組む事例も見受けられます。どの分野の開発でも、ユーザーのニーズに着目し、使い勝手の良さを追求していくことが成功のカギとなるに違いありません。

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