Webサイト制作やシステム構築はどちらがベスト?CMSとスクラッチ開発を徹底比較

CMSとスクラッチ開発は、いずれもWebサイトを制作する際の代表的な方法です。また、IoTなどのシステムを構築する際も、これらの方法で行うことがあります。CMSとスクラッチ開発にはそれぞれにメリット、デメリットがあるので慎重に検討しましょう。この記事では、CMSとスクラッチ開発を比較しながら、適している条件を解説していきます。

目次

CMSとスクラッチ開発の特徴!メリットやデメリットは?

サイト制作やシステム構築を行うには、手法のメリットとデメリットを理解しなければなりません。以下、CMSとスクラッチ開発の特徴を挙げていきます。

CMS

そもそもCMSは「Contents Management System」の略で、直訳では「コンテンツを管理するシステム」となります。おおまかにいえば、CMSとはサイトを構成するデザイン、レイアウトを一元的に保存、管理してくれるシステムです。通常、サイトを制作するにはマークアップ言語やプログラミング言語を使って、ゼロからデータを生み出さなくてはなりません。一方、CMSを導入すれば、システムがサイト制作に必要な画像、レイアウトなどのデータを自動的に組み合わせてくれます。つまり、専門的な言語を理解していない人でも、CMSを使えば、新たにサイト制作が可能です。
そのほか、コンテンツの更新や修正が簡単なこと、複数の端末に対応するサイトを作れることなどもメリットだといえるでしょう。複数のログインID、パスワードを発行できるので、制作や更新の作業を分業化できるのも便利なポイントです。ただし、インターネット経由で制作を行うCMSは、セキュリティ対策を徹底しておかないと情報漏えいの危険があります。また、作業データをパソコンに保存するためには、バックアップの仕組みを整えなければならないのもデメリットでしょう。

スクラッチ開発

CMSとは違い、ゼロからサイトやシステムを作る方法を「スクラッチ開発」と呼びます。過去のテンプレートやソースコードをまったく使わない、「フルスクラッチ開発」もあります。スクラッチ開発の最大のメリットは、自由度の高い制作環境です。サイトやシステムの内容は、制作者の思い通りにできます。その結果、オリジナリティを徹底的に追求しやすくなります。さらに、制作を既存の製品、ソースコードに頼っていないので、サービス終了にともなう影響を受けません。長期的に、柔軟な修正、更新を続けていけます。
そのかわり、土台にできる部分がなく、制作に時間がかかりやすいのはデメリットです。しかも、スクラッチ開発には人件費もかかってきます。ほかの方法よりもコストが高くなるのは注意しなくてはなりません。導入の難易度が高いので、制作やメンテナンスを特定の担当者に依存しやすいのも考慮すべきポイントです。

CMSとスクラッチ開発の比較!それぞれに適した制作環境は?

サイト制作やシステム構築の条件によって、選ぶべき手法は変わってきます。ここからは、CMSとスクラッチ開発を比較し、それぞれに合った環境を挙げていきます。

制作期間

テンプレートを多用でき、初心者でもサイト制作を行えるCMSは納期が短いケースに適しているといえるでしょう。それに対し、スクラッチ開発はゼロからデザインを考えていくので、どうしても時間がかかってしまいます。納期に余裕があり、じっくりと内容を検討できる場合に向いている手法です。

費用

ライセンス費用がかからないオープンソースによって、CMSを導入することも可能です。オープンソースなら制作のコストは大幅に抑えられます。そのほか、商用パッケージの中にも安価な種類は少なくありません。制作予算を抑えたいときには、CMSがおすすめです。一方、スクラッチ開発は予算が高くなる傾向にあります。スクラッチ開発は専門性が高いだけでなく、作業量も多くなってしまいます。しかも、時間がかかる分、人件費もどんどん増えていくでしょう。予算に余裕があるケースでないと、スクラッチ開発を選ぶのには慎重になるべきです。

独自性

CMSでは、テンプレートを多用するので作業がスムーズに進みます。ただし、制作物のオリジナリティは高くありません。できあがったサイトやシステムは、他社との差別化を図りにくくなる傾向にあります。CMSと比べると、スクラッチ開発による制作物はオリジナリティが反映されやすくなります。斬新なデザインを実現できるうえ、複雑な修正にも対応できるでしょう。

セキュリティ対策

インターネット経由でCMSを導入するなら、セキュリティ対策が必須です。また、オープンソースのCMSには基本、サポートがありません。自社でメンテナンスやアップデートを対応できないと、将来的にトラブルが起こる可能性も出てきます。一方、スクラッチ開発でもセキュリティ対策は考えておきたいところです。自社開発になる場合、セキュリティ対策も自分たちで行わなくてはなりません。開発を外注するときも、サポート体制を含めて、依頼先を選びましょう。

CMSとスクラッチ開発のどちらにするかは自社の要望と条件次第

納期と予算に余裕がないのなら、CMSによるサイト制作がおすすめです。ただし、時間とお金をかけてでも独自性を追求したいのであれば、スクラッチ開発にするのもひとつの方法でしょう。サイト制作の方法は、企業の求める要望と条件によって変わってきます。制作の計画を立てる段階で、どれほどのコンテンツにしたいのかをはっきり決めましょう。

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