家にある家電をiot製品にするメリット

iot製品を開発する目的は、最終的に販売をして利益を得ることです。多くの人にiot製品の買ってもらいたいのであれば、その製品を購入するメリットを消費者に知ってもらわなければいけません。また、開発者がメリットと同時にデメリットを理解していれば、改良を重ねて将来的により良い製品をユーザーに届けることができるでしょう。今回の記事では、家にある家電をiot製品にした場合の一般的なメリットを紹介します。

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遠く離れた場所からでも操作ができる

従来の家電を使うときには、本体やリモコンについているボタン・タッチパネルを操作します。そのため、少なくともリモコンの電波が届く距離に人がいなければいけません。しかし、iot製品であれば、ネットワークにつながっているので遠く離れた場所からでも操作が可能です。遠く離れた場所からの操作ができれば、エアコンを帰宅途中に起動させて、家についたときには部屋の温度を快適な状態に調整できます。また、照明などの切り忘れがあったときでも、家に帰ることなく電源を切ることができます。

消費電力を可視化できる

家にある家電をiot製品にすれば、各製品の稼働状況や消費電力をデータ化して一括管理ができます。そのデータを詳しく見れば、電気を消費している家電を明らかにできますし、どのような使い方をしているのかを把握できます。そのデータを参考に生活を見直して無駄を省けば、節電を効率的に行うことができるでしょう。ネットワークにつながっていない従来の家電では、消費電力の目安を製品のスペックで確認できますが、実際の使用でどの程度の電力を消費したのかという数字まではわかりません。また、電気料金を請求されるときに確認できる消費電力というのは、製品単位ではなく世帯単位です。各製品が、どれだけの電力を使っているのかまでは把握できません。
家電の消費電力を把握して、節電をすれば経済的な負担が軽くなりますし、環境への負荷を減らせます。従来の家電をiot製品に置き換える際には経済的な負担が増えることはデメリットでしょうが、長期的な視点に立った家計の見直しをしたい、地球環境を守りたいと思っている消費者は少なくありません。そういう消費者が相手であれば、メリットはデメリットを上回るでしょう。iot製品の開発をする際には、実証実験などを通じて節電効果を確認し、データとして公開すればメリットをアピールしやすいです。

安全・安心が手に入る

iot製品は、遠くからでも稼働状況がわかりますし、カメラやセンサーを設置することで人の動きを見守れます。それらの機能を利用すれば、遠く離れたところに住む高齢の親や一人暮らしを始めた子供が元気でいるのかを確認する事が可能です。見守りを続けていれば、相手が病気や怪我で倒れたときでも、遠く離れた場所からすぐに救急車を呼ぶことができます。救命措置が一分遅れるだけでも助かる確率が大きく下がる病気もあるので、迅速な対応ができるのはiot製品を使うユーザーにとって大きなメリットです。
安心・安全というのは、健康だけのことではありません。玄関や窓にiot製品を設置していれば空き巣や強盗などの犯罪を検知することもできるので、警察への通報も素早くできます。人感センサーがついた照明やスピーカーを通して犯罪者への警告ができれば、被害を未然に防ぐこともできるでしょう。

デメリットを技術で克服する

iot製品は従来の家電よりも優れた点が多々ありますが、同時に様々なデメリットも秘めています。例えばよく取り上げられるのが、セキュリティ問題です。ネットワークに繋がっているということは、外部から侵入される接点もあるということです。悪意を持つ第三者がハッキングを仕掛けてきた時、監視カメラの映像を盗み見られたり、iot製品に保存している個人情報を盗まれることが懸念されます。そのデメリットだけを取り上げれば、iot製品を使うのは危険だという結論になるでしょう。しかし、逆に考えれば強固なセキュリティ対策を講じることで、他社のiot製品よりも優位に立てます。
他にもネットワークや電力がなければ使えないというのもデメリットです。例えば日本では地震や台風などの災害が多いですが、その際に停電をして電力と同時にネットワークも切断されると、iot製品は何もできなくなります。電力については、今まで見逃されてきた振動や温度差を利用して発電をするエネルギーハーベスティングが解決法の一つになります。大した発電量ではなくとも、導入することで災害時にiot製品を動かせる可能性があります。ネットワークについては、長距離通信に対応した無線通信規格が解決法になります。それらの技術を搭載したiot製品を開発しておけば、災害時でもユーザーは安心です。
iot製品のデメリットは、技術で克服できるものがあります。しかし、コストがかかる、手間がかかるということで諦めてしまうメーカーも少なくありません。予算や人手には限りがあるので、完璧な対策は難しいでしょう。それでも、デメリットの解決ができないかと検討するくらいはやってみましょう。

iot製品のメリット・デメリットからアイデアを生み出す

家にある家電をiot製品にすることで、得られるメリットを紹介しました。iot製品を購入するユーザーはそれらのメリットを求めて購入するということを理解していれば、新製品開発の方向性が見えてくるでしょう。しかしながら、固定観念でメリット・デメリットを考えると、アイデアがでてこないこともあります。デメリットをメリットに変えるなどの斬新さも必要です。

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