ミドルウェアはソフトウェアやOSに比べるとあまり知名度はありませんが、実際にスマホやパソコンを活用するためには必要で重要なものだと言えます。
ここでは、ミドルウェアの意味や種類について、1つ1つ解説していきます。書かれている内容をしっかりと理解して、ミドルウェアをより身近に感じるために活用してください。
ミドルウェアとは
ミドルウェアとはソフトウェアの一種で、コンピュータの基盤となるOSと一つ一つの業務処理を行うアプリケーションの架け橋となる機能を持っています。アプリケーションとOSとの中間に位置していることから、ミドルと名付けられました。
ミドルウェアがあることによって、OSが行うことのできないサーバーやデータベースとのやり取りを行うことができるようになります。またミドルウェアがあることによって、アプリケーションソフトウェアは必要な機能を随時獲得することが可能です。その結果アプリケーションソフトはコストを圧縮することが可能になります。
ミドルウェアは組み込みシステムを動かすためにも不可欠です。組み込みシステムを利用している主な例としては、家電やゲーム機などが挙げられるでしょう。
ミドルウェアのメリット・デメリット
ミドルウェアのメリットは2つ、デメリットを1つ挙げることができます。
より高度な処理ができる
基本となるOSだけでもアプリケーションを動かすことはできますが、ミドルウェアを活用することによってより高い処理を必要とする事柄が実行可能になります。#ハードウェアとの違いを感じなくすることができるミドルウェアを使うことによって、ハードウェアごとの違いを吸収することができるようになります。その結果アプリケーションを動かす時にハードウェアを意識しないで済むので、どんなOSでも同じように動かすことが可能です。
維持・導入コストがかかる
ミドルウェアを使用するにはライセンス費用や保守サポートのための費用が余計にかかります。維持費用を抑えるためにはアプリケーションを使用する時期を想定した上で、開発計画を立てる必要があるでしょう。
ミドルウェアの種類
代表的なミドルウェアとしては、3つの種類があります。ここではその1つ1つの特徴を紹介していきます。
webサーバ
webサーバはプラウザから要望があった時に、その内容に応じたページを送信するためのミドルウェアです。普段人が目にしているスマホのコンテンツは、webサーバから送信されたものが表示されています。表示されているのがいつも同じ内容なら静的なコンテンツで、それらはwebサーバにあるものが直接送られていると言えるでしょう。もしコンテンツ内容がいつも違うならそれは動的なコンテンツです。動的なコンテンツはアプリケーションサーバに要求したものを、webサーバを経由して機器に表示します。ですから動的コンテンツを取り扱う場合のwebサーバの役割は、情報の受け渡しになるといえるでしょう。
アプリケーションサーバ
アプリケーションサーバはwebサーバからのリクエストに応じて、動的コンテンツを送信するためのミドルウェアです。このサーバはjavaやRubyといったプログラミング言語によって書かれています。webサーバとの違いはwebサーバが静的コンテンツのみを取り扱っているのに対して、アプリケーションサーバは動的コンテンツを取り扱っているという点です。マイクロソフトの製品の中にはwebサーバとアプリケーションサーバの機能を統合しているものもあり、それらの製品では静的なコンテンツと動的なコンテンツを同時に取り扱うことができます。
データベース管理
サーバデータベース管理サーバとは、文字通りデータベースを管理しているサーバのことを指します。サーバ上に大量のデータが保存されているわけではなく、あくまでその機能はストレージから必要な情報だけを取り出したり書き込んだりすることのみです。使い方は簡単でアプリケーションサーバから受けた要望に沿い、データベース言語であるSQLを活用して必要な情報のみを送信していきます。データベース管理サーバはそれのみで利用されるのでなく、webサーバ・アプリケーションサーバと一緒になって利用されます。3つのサーバが連動する構造は三回層システムと呼ばれ、その管理のしやすさから大規模システムで幅広く採用されています。
ミドルウェアの製品
ここではミドルウェア製品の中から、代表的なものを紹介していきます。
データベースサーバ
データベースサーバとして有名なミドルウェアはoracleです。oracleとは同名のアメリカ企業が開発したデータベース管理システムの名前で、正式名称はoracle databaseといいます。柔軟性と充実したサポート体制によって、高い信頼性を獲得しています。
webサーバ
IIS(Internet Information Services)はマイクロソフト社が提供しているwebサーバです。windowsのOSを利用しているのなら全て無料で利用することができます。日本語にも対応しているので導入することが簡単で、なおかつ使いやすいことでも有名な製品です。
アプリケーションサーバ
TomcatはJavaプログラムを動かすことに特化した製品です。Tomcatはオープンソースなので初期費用を抑えることができます。使用している人も多いこともメリットの1つだと言えるでしょう。
まとめ
ミドルウェアはソフトウェアの一種で、OSと個々のアプリケーションの橋渡しとなるような機能を持っています。ミドルウェアがあることによってサーバやデータベースとのやり取りが円滑に進むといえるでしょう。
またミドルウェアはアプリケーションソフトの機能を一部代替できるので、コストの削減にも寄与することができます。
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