開発に取り組む企業が増え、身近な製品のIoT化が進んでいます。さまざまなIoT製品がある中で、普及している製品の1つが子供用の見守りGPSです。家庭環境の変化で、子供の見守りを支える製品の需要が伸びています。開発を検討する場合は、求められる機能やセキュリティ対策の重要性を把握しておきましょう。この記事では、子供用GPSに求められる4つのポイントと、開発事例3選を解説しています。
IoT製品ができることは3つ
IoT製品ができることは、以下の3つに分類されます。
遠く離れたモノを感知
対象が遠く離れていても、内臓センサーとインターネットへの接続で、位置や状況を把握できます。GPSの代表的な利用方法で、車やスマートフォンなどの身近な製品に搭載されています。
遠隔操作
IoT製品はインターネットを介することで遠隔操作ができ、外出中に家電製品の操作や乗り物の遠隔操縦が可能です。
データの収集
光センサーや加速度センサーなどを内蔵したIoT製品は、データの収集に有用です。スマートフォンやウェアラブル端末に搭載されたセンサーは、持ち主の移動距離や運動強度のデータを収集します。データは製品を開発した企業にも共有され、アップグレードやサービスの向上に活用されます。
子供用GPSに求められる4つのポイント
共働きで下校する時間に家を空けていたり、塾の終わる時間が遅かったりするなど、子供の見守りを強化したい場面があります。スマートフォンを持たせることも、見守りを強化する手段の1つです。しかし、スマートフォンを持たせ始める時期については、慎重になる意見もあります。また、端末自体が高額で、データ通信を含むプランは月額料金も高くなるでしょう。子供の見守りを強化しつつ、購入費と維持費を抑えられるため、普及が進んでいるのが「子供用GPS」です。見守りGPSに求められる4つの機能を、以下に紹介します。
費用を抑えられる
スマートフォンであれば、本体価格が10万円以上になる機種もあります。親が以前使っていた機種を子供に持たせる場合でも、月額料金は必要です。子供用GPSは、本体価格を5000～6000円で提供している会社が多く、月額料金も約500円です。購入価格と維持費を抑えられ、コストパフォーマンスの面から需要が高まっています。
操作が簡単
緊急時に素早く操作できるように、操作が簡単です。通知ボタン1つだけのシンプルな設計の機種もあり、未就学児でも操作できます。
バッテリーの持ち
もしもの事態にバッテリー切れにならないように、バッテリーの持ちが求められます。シンプルな機能の端末は、バッテリーの持ちが最長1カ月です。
管理が簡単
端末を管理しやすいサービスが求められ、提供している会社の多くは管理用のアプリケーションも配信しています。保護者はスマートフォンから子供用GPSを管理でき、提供する会社はサービスの向上に有用なデータが収集できるでしょう。
子供用GPSの開発事例3選
IoT製品の開発におすすめの子供用GPSの開発事例を3つ紹介します。
まもサーチ2
IoTBank株式会社が提供するまもサーチ2は、子供用GPSに求められる4つのポイントを押さえた端末です。本体価格は税込5980円、月額料金が528円、または年額料金5500円です。ボタン1つのシンプルな操作方法で、最長1カ月バッテリーが持ちます。スマートフォン1台に5台のまもサーチ2を登録でき、通知の履歴は専用アプリケーションに保存されます。
みもり
不審者情報システムを提供する「マチコミ」が開発した端末です。本体価格は税込8580円、月額料金が748円です。双方向タイプのみもりは、端末からの通知機能に加え、管理するスマートフォンから音声メッセージを送信できます。指定したエリアに近づくと警告音が流れる機能なども搭載しており、バッテリーの持ちは1回の充電で2～3週間です。
amue link
ソニーが開発した高性能端末です。本体価格は47190円で、3年間の利用料金も含まれています。分割なら月々1300円の、36回払いです。基本的な子供用GPSの機能を備え、内蔵されたセンサーが歩きや自転車などの移動手段を判定します。温度センサーで周囲の温度を確認できるので、熱中症対策にも有用な端末です。高機能な分、バッテリーの持ちは最大5日です。
セキュリティ対策に重点を置く
子供用GPSを開発する場合は、セキュリティ対策に重点を置くことが大切になります。不正アクセスを許せば、端末を持つ子供の位置情報が筒抜けになり、危険性が高くなります。利用者の安全性を守るとともに、提供する会社の信頼にもつながるのでセキュリティ対策に注力しましょう。
普及が進む子供用GPSは、IoT製品開発の選択肢に入る
子供の見守り強化のために、GPSを搭載した端末の普及が進んでいます。コストパフォーマンスと操作性、管理のしやすさ、バッテリーの持ちを備えた端末は、需要があります。また、利用者の安全性の確保はもちろん、提供する会社の信頼を守るためにも、セキュリティ対策が重要です。経営戦略にIoT製品の開発を検討しているなら、子供の見守り強化を支えるGPSを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
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