IoTは、着実にその需要を増やしており、今後ますますの発展が期待されています。しかし一方で、そのセンサーには多種多様な種類があるため、「何をどう活用したらよいのか分からない」という人も少なくありません。ここでは、IoTに活用できるセンサーの種類やその概要について紹介していきます。センサーについての知識を身に付け、さらに様々な場面でIoTを導入していきましょう。
IoTにはセンサーの存在が必要
IoTとは、Internet of Thingsの略称で、直訳すると「モノのインターネット」です。あらゆるモノをインターネットにつなげると、それぞれのモノから様々なデータを取得できます。取得したデータを処理、変換、分析、連携させていけば、様々なサービスや価値をつくり出せるようになるでしょう。そして、IoTを実現するためには、センサーの存在が欠かせません。センサーによって、様々なモノのデータが取得できるからです。また、目的や用途に合わせて正しくセンサーを選択し、そのセンサーの特性を活かした設計を行うことも大切です。
センサーの種類と概要
ここでは、IoTで活用されているセンサーの種類やその概要について、説明していきます。
GPSセンサー
GPSセンサーは、位置測位システムであるGPSを用いたものです。GPSは、Global Positioning System（全地球的測位システム）の略称で、約2万キロメートル上空にあるGPS衛生と、地上管制、そしてGPS受信機によって、対象となる物や人の位置を特定することができます。
GPSは、カーナビやスマホなど、私たちの生活に馴染み深い製品にも多く使われています。また、地図や乗り換え案内など、様々なアプリにも導入されています。見守りを目的として活用することも可能なため、介護の分野でも大きな注目を集めています。そして、その他には、野生動物の生態調査を目的とするためや、測量のためなどに活かされるケースも増えています。GPSを利用して地盤の変化をリアルタイムに検知すれば、研究などに活かすことも可能です。今後もますます様々な分野で活躍が期待されているセンサーのひとつでしょう。
温度センサー
温度センサーは、対象物の温度や、対象空間の気温を測定することができます。異なる二種類の金属線を接続し、その接続点に温度差が生じると電圧が発生するため、電流が流れだします。温度センサーでは、この熱電対と呼ばれる仕組みを利用して温度や気温の測定を行っていくのです。その他にも、サーミスタやバイメタル、測温抵抗体など、温度センサーには様々な種類があります。一方、物体の放射熱を利用し、非接触の状態で温度を測定するタイプも利用されています。
このセンサーは、エアコンなどの家電や、工場やビニールハウスなどの温度管理をするために用いられることが多いです。製造工場で、部品の品質を保つために使われることもあります。また、パソコンやスマホなど、電子機器の内部が高温になりすぎてしまうことを防ぐためにも使われています。
画像センサー
画像センサーは、イメージセンサーとも言われています。入ってきた光を電気信号に変換する働きを持っており、カメラに導入されているセンサーです。中でも、CMOS（Complementary Metal Oxide Semiconductor）センサーは消費電力に優れており、価格も抑えられることから、多くのカメラに採用されています。カメラ機能は、様々な機器に導入されています。代表的なものとしては、スマホやデジカメ、車載カメラなどが挙げられるでしょう。また、肉眼では確認しにくいキズや汚れなどを検出したい時に、導入されるケースもあります。
光センサー
光センサーを利用すると、光の断続や強弱を測定して、電気信号に変換できるようになります。私たちの生活の中には、このセンサーを利用しているものがとても多いです。例えば、自動ドアなどに付けられている人感センサーや、周囲の明るさに反応して、点灯や消灯する街灯などが挙げられるでしょう。その他にも、駅の自動改札機やリモコンなどがあり、光センサーが搭載されているものは多岐にわたります。また、光センサーの中には、カラーセンサーという種類もあります。これは、赤、青、緑それぞれの光量の強さを探知できるものです。これによって、物体の色を判別することが可能になりました。
距離センサー
光や超音波を照射し、対象物から反射されたものを検知、演算することで距離を計測するセンサーです。光には、遠距離でも正確な距離を測定できるという利点があります。また、超音波の場合は、物体の形状や色、遮蔽物などの影響を受けにくいという特徴があります。そのため、使用する環境や目的、用途などに合わせて最適なものを選ぶことも大切です。距離センサーは、これまで製造業を中心に導入されてきましたが、車の衝突検知のために使われるなど、その特性を発揮する場は広がってきています。
IoT事業の今後
IoTは、世界的に見ても需要が高まっていると言えます。今後ますます規模は大きくなっていくと予想されるでしょう。そして、IoTを発展させるためには、センサーの存在が欠かせません。センサーは、今回紹介したものの他にも様々なものがあります。これらを上手に活用することで、ビジネスチャンスを広げていけるのではないでしょうか。
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