IoT製品の開発は大きな費用と時間がかかるため、会社選定は間違いがないようにしたいものです。しかし、近年ではさまざまなIT企業がIoT分野に参戦しており、その中から自分たちに最適な1社を見つけるのは容易ではありません。今回は、委託先に悩んだ方々のために、IoT製品の開発に優れた会社をピックアップし、ベスト3を発表します。IoT開発の委託先に悩んだら、ぜひこれらの企業を検討してみてください。
見極めるポイントは？IoT製品開発に強い会社の特徴とは
開発会社を選定するとき、IoT製品の開発に強いかどうかを見極めるポイントは、主に3つあります。
1つ目はその企業の得意ジャンルが明示されていることです。どこの企業であっても、自社が得意とするポイントはアピールしたいものです。IoT製品開発のなかでも、何が得意かを明記している企業を選ぶようにしましょう。2つ目は、開発事例が明示されていることです。有能な企業は相応の開発事例を持っています。例えば、センサー類が得意な企業ならその運用事例を、IoT家電が得意ならばその製品の販売実例などが紹介されているものです。開発依頼元の都合で、ホームページやカタログで事例が紹介されていない場合は、担当者に事例をたずねてみるとよいでしょう。
3つ目は、その料金が適切なものであることです。ほとんどのIoT製品開発企業には、それぞれ不得意なジャンルが存在しています。しかし、依頼した開発内容が不得意であっても、その開発が不可能というわけではありません。ただし、他のジャンルの製品開発よりも、コストや時間などがかかってしまいます。そのため、不得意なジャンルについては、不自然な価格が設定されていることが多いです。見積で提示された金額が、類似企業と比較して、高すぎるもしくは安すぎる価格設定の場合には、その事情をよく確認するべきでしょう。もしかすると、その企業にとって苦手なジャンルの開発なのかもしれません。
以上の3つの点を踏まえて、IoT製品開発の依頼を出すようにするだけで、依頼先選びに失敗する確率は格段に下がります。
1位歴史と信頼がある！「株式会社メタテクノ」
「株式会社メタテクノ」は神奈川県に本社を置くIoT製品開発企業です。1984年創業の「株式会社メタテクノ」は、IoT製品開発というジャンルの会社としては歴史が長く、信頼性において高い評価を得ています。
「株式会社メタテクノ」には、製造業・自動車業・医療業など、多方面からIoT製品の開発依頼が寄せられています。モジュールを組み合わせるタイプのIoT製品の開発が得意です。特に、位置情報分析ができるように設計されたIoT製品に定評があります。その利用事例は以下のようなものです。
・展示会場にける来場者の動線分析・オフィス内における社員の行動分析・店舗内での顧客の動線分析
動線分析や行動分析に使用するIoT機器は、すでに用意されている製品をカスタマイズして利用できます。これによって依頼してから短期間で納品することが可能です。
「株式会社メタテクノ」はISTQB（International Software Testing Qualifications Board）からGold Partnerに認定されている、ソフトウエアの品質やセキュリティに優れた企業です。なお、ISTQBとはソフトウエアテスト技術者の国際的な資格認定団体のことです。また、30年以上のノウハウをいかして、独自の品質検証サービスを提供しています。そのため、比較的脆弱性が高いといわれるIoT製品のシステムやソフトウエアでも、「株式会社メタテクノ」になら安心して製作を任せられるでしょう。
2位アフターフォローも安心！「株式会社ミラ」
神奈川県に本社を持つ「株式会社ミラ」は、2011年設立の比較的新しい会社です。株式会社ジェネシスホールディングスとの協同出資で、中国広東省深圳市にハードウエア設計・開発企業を設立しています。また、ジェネシスホールディングスが保有する生産工場を利用して、小ロットからIoT製品の製造が受注できます。日本企業向け製品のODM（Original Design Manufacturing）で知られており、その設計・開発能力だけでなく、安定的な生産能力に定評がある会社です。
「株式会社ミラ」は無線通信技術を用いたデバイスの開発が得意で、スマートフォンと連動するアプセサリやBeaconデバイスが人気を集めています。なお、アプセサリとはAccesoryとApplicationを元にした造語で、BLE（Bluetooth Low Energy ）機器とアプリケーションを融合させたものです。「株式会社ミラ」は、製造したIoT製品の修理サービスを提供しています。国内コールセンターも充実しているので、アフターフォローも安心して任せられます。
3位プロトタイプの製作もOK!「株式会社アイエンター」
「株式会社アイエンター」は、水位計測センサー・遠隔監視デバイス・部品検品センサー、といったセンサー類のIoT製品開発で高く評価されてきたIoT製品開発会社です。ハードウエアだけでなく、ソフトウエアやファームウエアなど、総合的な開発能力を持っており、AI（人工知能）やビッグデータを利用したIoT製品にも着手しています。近年ではウェアラブル端末の製造に力を入れており、健康管理システムや入退室のチェックシステムなどが好評です。
「株式会社アイエンター」はプロトタイプ（試作品）の開発依頼も受注しています。プロトタイプなら、たくさんの製品を作らなくて済むため、実際に市場動向を見ながらの事業などスモールスタートに最適です。また、IoT製品は、そのアイデアが優れていても、実際に使い勝手が良いかどうかは作ってみなければわかりません。プロトタイプを実際に作れば、その製品の検証や改修が簡単になります。さらに製造工程の削減や効率的な作成方法などの研究にも役立つでしょう。
IoT製品の開発に強い会社を探すなら
IoT開発に強い会社を選ぶためには、企業の得意ジャンル・開発事例・価格設定の3つのポイントから判断することが大切です。ただし、価格は公開していない会社がほとんどなので、比較するには見積書を集める必要があるでしょう。もし、企業選定に迷っているなら、今回紹介した3つの企業から選ぶことをおすすめします。なお、3つの企業の実力はどれも優れています。順位はついているものの、実力に優劣はありません。
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