IoT製品の開発に役立つbpoとは何か?そのメリットと併せてわかりやすく説明します

IoT製品の開発にあたっては、企画から設計、実際の製造に至るまで様々なプロセスを経る必要があります。社内にそれらすべての工程をカバーするための体制が整っていればよいのですが、そうでない企業にとっては自社だけで製品開発を行うというのは多大なコストを要することになるため現実的ではありません。そこで自社のリソースだけで製品開発を行うのが難しい企業にとって頼りになるのがbpoなのです。

目次

bpoとは何か?

まずはじめに、bpoとはどういうものなのかを簡単に見ておきましょう。bpoというのは、business process outsourcingの略語で、企業における業務プロセスの一部を外部の企業に委託することによって省力化を図るという手法です。元々は、欧米の企業を中心に取り入れられてきたものなのですが、日本企業の中にも同様の手法を採用するところが増えてきています。当初は、bpoの対象とされたのは、総務や経理、人事といった間接業務が中心でしたが、その後、対象となる業務はどんどん広がってきており、今や企業におけるほとんどの業務がbpoを用いてアウトソーシングされるようになってきているのです。そのため、もし社内のリソースだけでIoT製品を開発することが難しいという場合には、開発工程の一部を請け負ってくれるようなbpoサービスの提供者を見つけ出すことによって自社ではできない開発工程を代替してもらえるようになるでしょう。

例えば、製品の企画や設計は社内のエンジニアを使ってできるものの、工場がないためにせっかく作った設計図を製品化できないという場合には、IoTの製造工程を請け負ってくれる業者を見つけて委託するというやり方が考えられます。逆に工場はあるものの、IoT製品のアイデアを設計図に落とし込むことができないというのであれば、設計だけを受けてくれるところを見つけてbpoを依頼すればよいのです。このように、bpoをうまく活用すれば、本来自社だけではできないIoT製品の開発がスムーズに行えるようになるというわけです。

アウトソーシングとの違いとは?

bpoと同じような概念としてアウトソーシングがありますが、厳密には両者は同じではありません。アウトソーシングというのは、業務を行う上で必要な人員やサービスを契約によって外部から調達することによって企業経営を強化する手法であるのに対し、bpoは企業の中核業務以外の業務をそのビジネスプロセスごと外部に委託または移管するという経営戦略なのです。すなわち、単にオペレーションの一部を外部に行ってもらうだけでなく、ビジネスプロセスごと外部に任せてしまうというのがbpoであると理解しておくとよいでしょう。

bpoのメリットとは?

次に、bpoを行うメリットについて見ておきましょう。まず、第一のメリットとして挙げられるのは、bpoによって専門的な外部のリソースを活用できるようになるという点です。社内にないリソースを活用することによって、より高度なIoT製品を開発できるようになるのです。また、コアとなる業務にリソースを集約できるようになるというのもbpoを利用するメリットの一つであると言えるでしょう。限られた資本を最大限有効に活用するためには、コア業務を見定めてそこに資本を集中的に投下する必要があります。逆に、ノンコア業務についてはbpoを行って外部に代替してもらうようにすればよいのです。

さらに、コスト削減に役立つというのも忘れてはならないbpoのメリットです。業務プロセスごと外部の企業に移管してしまえば、これまでそこに費やしていた人件費やオフィス賃料といった固定費は必要ではなくなりますので、それによって大幅にコスト負担を軽減できるようになるでしょう。ただし、当然ながらbpoのサービス料は別途発生するため、その金額と軽減できるコストとを比較してbpoを行うことでどれくらい負担を減らせるかをしっかりと見極める必要があります。

最後に、bpoには、業務を効率化することができるというメリットもあります。外部の企業に社内の業務の一部を移管するにあたっては、これまで担当者それぞれの力量に任せられていた作業内容をマニュアル化しなければなりません。その過程で、複雑なプロセスを単純化できるため、結果的に無駄な業務を減らして効率化を図ることができるというわけです。

bpoはIoT製品の開発に役立つ有効な手法

以上で見てきたように、bpoを活用することによってリソースが限られている企業であってもIoT製品の開発を行えるようになります。それだけではなく、bpoにはコスト削減や業務の効率化といった様々なメリットがありますので、これまでリソース不足のためにIoT製品の開発に着手できていなかったという場合には、ぜひbpoの活用を検討してみるとよいでしょう。

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