2026 年 2 月 17 日
株式会社 IoTBank
〜クラウド依存からの脱却。高性能エッジ AI 技術で日本の DX とプライバシー保護の課題を解決〜
IoT ソリューションの企画・開発を手がける IoTBank 株式会社(本社:東京都新宿区、以下「IoTBank」)と、RISC-V アーキテクチャを基盤とするチップ製品を提供する中国有数の企業である 北京奕斯伟计算技术股份有限公司(本社:中国・北京、以下「ESWIN Computing」)は、2026 年 1 月 26 日、日本市場における「エッジ AI」ソリューションの共同開拓に関する戦略的パートナーシップの覚書を締結しました。
両社は、ESWIN が構築する RISC-V エコシステム技術プラットフォーム「RISAA」と、IoTBank が日本市場で培ってきた実装・展開力を融合し、通信コスト、遅延、プライバシーリスクといったクラウド AI の課題を解決する、完全ローカル処理型のエッジ AI ソリューションを共同で開発していきます。
◼ 協業の背景と目的:なぜ今「エッジAI」なのか
日本においてデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する過程で、従来の「クラウド集中型 AI」は、膨大なデータ通信コスト、遅延、さらには個人情報を含むデータの外部送信リスクといった課題に直面しており、これらが AI 導入の大きな障壁となってきました。加えて、データセンターにおける大量の電力消費は、環境負荷およびコストの両面からも大きな課題とされています。
本協業の核心は、これらの処理を端末側(エッジ側)で完結させる点にあります。ESWIN Computing が提供する AI エッジコンピューティングチップ(EIC7700 など)は、優れた電力効率を備え、低消費電力でサーバークラスの演算能力を実現しています。これにより、従来はクラウド上で行う必要があった高度な推論処理を現場のデバイス内で完結させることが可能となり、「通信不要」「リアルタイム応答」「高いセキュリティ」を兼ね備え、かつ「電力コストを抑制」した持続可能な AI 環境を低コストで提供することが可能となります。
◼ 技術基盤:RISC-V+AI エコシステム技術プラットフォーム「RISAA」について
本協業における技術的中核は、ESWIN が提唱する「RISAA(RISC-V+AI Architecture)エコシステム技術プラットフォーム」です。
RISAA は、RISC-V コアを中核とする「ハードウェア」、制御・接続・マルチメディア処理を担う「ソフトウェア」、さらにスマート端末および具身知能(Embodied Intelligence)を実現する「システムソリューション」までを包含した、垂直統合型の総合エコシステムプラットフォームです。
● 包括的なレイヤー構造: チップセット(ハードウェア)からアプリケーション開発に必要な SDK(ソフトウェア)までをワンストップで提供し、開発期間を劇的に短縮します。
● 広範囲な適用領域: スマートホーム、産業機器、ロボット、スマートオフィス、介護、車載など、多岐にわたるエッジ AI のユースケースをカバーします。
● 顧客価値の創造: 単なる部品供給にとどまらず、システム全体の最適化を通じて、顧客の製品開発成功と市場投入の加速を支援します。
◼ 【協業第一弾】20TOPS の演算性能を誇るエッジ AI シングルボードコンピュータ「EBC7700」
協業の第一歩として、IoTBank は RISAA プラットフォームの中核製品の一つである、最新鋭エッジ AI シングルボードコンピュータ「EBC7700」の日本国内における販売および開発サポートを開始します。
本製品は、エッジデバイスでありながら最大 20TOPS(1 秒間に 20 兆回の演算)という圧倒的な AI 処理能力を誇ります。この性能により、LLM(大規模言語モデル)や高度な画像認識をインターネットに接続することなくローカル環境だけで動作させることが可能になります。
<EBC7700 製品仕様概要>
| 項目 | 仕様 |
| 製品名 | EBC7700 Single Board Computer |
| CPU | SiFive P550 64-bit OoO RISC-V クアッドコアプロセッサ |
| AI プロセッサ | 最大 20TOPS (INT8/INT16/FP16 対応) |
| メモリ | 16GBLPDDR5 (@6400Mbps) |
| ストレージ | 8MB SPI flash, Micro SD カードスロット |
| ネットワーク | Gigabit Ethernet (RJ45) x1, Wi-Fi (802.11ac dual band) |
| ディスプレイ出力 | Micro HDMI 2.0 x1, MIPI DSI TX x1 |
| インターフェース | USB 3.0 x2, USB 2.0 x2, USB Type-C (電源用 PD 対応), 40-pinGPIO ヘッダ 他 |
| 消費電力 | 10W(暫定) |
| サイズ | 85mm x 56mm (クレジットカードサイズ) |
| 主な用途 | LLM のローカル実装、エッジ AI システム、オフライン AI 処理機器 等 |

◼ エッジAI によるソリューション展開
両社は、RISAA プラットフォームの特性を最大限に活かした以下のソリューションを開
発・展開します。
1. エッジ AI スマート名札(完全ローカル議事録デバイス)
録音データをクラウドに送らず、デバイス内のエッジ AI チップだけで音声認識・要約を行う「議事録デバイス」を開発します。
● エッジAI のメリット: 会議の機密情報が外部に漏れない高いセキュリティと、クラウド通信費ゼロによる圧倒的な低ランニングコストを実現します。
2. プライバシー保護特化型 見守りエッジ AI
介護施設等のカメラ映像を、エッジ側でリアルタイム解析します。
● エッジAI のメリット: 映像そのものを送信・保存せず、転倒などの「検知結果」のみを通知するため、入居者のプライバシーを完全に保護しながら 24 時間の見守りが可能です。
3. 産業用リアルタイム異常検知(Factory DX)
製造ラインの映像をミリ秒単位で解析し、異常を即座に判定します。
● エッジ AI のメリット: 通信遅延のない即時応答性により、クラウド経由では不可能な高速ラインでの検知・制御を実現します。
◼ 各社代表コメント
IoTBank 株式会社 代表取締役
「日本市場が求めているのは、高価で複雑なクラウドシステムではなく、現場で即時に利用でき、安全でコストパフォーマンスに優れた AI です。ESWIN Computing の強力なエッジ AI 計算技術は、通信コストやプライバシーの壁を取り払い、あらゆる現場への AI 導入を可能にします。私たちはエッジ AI の力によって、日本の現場が抱える課題を解決していきます。」
北京奕斯伟计算技术股份有限公司(ESWIN Computing)代表
「IoTBank は、エッジコンピューティング領域における AI の真の価値を深く理解し、それを日本市場に最適な形で実装できる、最良のパートナーです。当社は技術リソースを全面的に提供し、IoTBank と共に、クラウドに依存しない新たな AI の形を日本に確立していきます。」
◼ 北京奕斯伟计算技术股份有限公司について
本社所在地:中国・北京市
事業内容:RISC-V アーキテクチャを基盤とするチップ製品の提供企業。ファブレス(fabless)ビジネスモデルを採用し、RISC-V を基礎アーキテクチャとして、チップ、チップセット、ボードおよび関連する中核ソフトウェアの研究開発・設計に注力。スマート端末および具身知能端末向け製品の実現を支援しています。
ESWIN Computing HP
https://www.eswincomputing.com/jp/